イライラするのはなにかの病気?自律神経との関係や病気のチェック方法も解説
イライラすることが急に増えると、原因が知りたくなる方も多いでしょう。「もしかしたら病気のサインかも」と不安に感じるかもしれませんが、自律神経の乱れによりイライラしやすくなっている可能性も考えられます。
そこで今回は、イライラすることと病気や自律神経との関連性について解説します。最近なにかとイライラする機会が多く悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
イライラする原因とは
イライラする原因として多いのが、ストレスによるもの です。現代人は仕事や人間関係など、さまざまな場面で日常的にストレスにさらされており、精神的に負担がかかっている方も多いでしょう。定期的にストレスを解消できればイライラすることも少なくなりますが、ストレスを軽減できないと苛立ちやすくなります。
最近イライラすることが多い場合は、直接的な原因となるストレスを抱えていないか確認してみてください。該当するものが思い浮かんだときは、趣味などに興じてストレスを発散しましょう。
イライラの原因は自律神経の乱れ?
イライラする原因としてはもうひとつ、自律神経の乱れが考えられます。 ささいなことですぐにイライラするようになった方、怒る頻度が増えた方は注意が必要です。
自律神経とは
自律神経とは、人が生命を維持するために活動する神経のことです。内蔵やリンパ腺など身体のいたるところに通っており、各組織の機能をつかさどっています。脈拍や消化吸収、排泄などの身体機能は、どれも自律神経の働きによるものです。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つで成立しています。心拍数を上昇させるのが交感神経、反対に心拍数を下げて落ち着かせるのが副交感神経の役割です。自律神経の働きは自身でコントロールできず、無意識のなかで交感神経と副交感神経が入れ替わり、各機能を継続的に調節しています。
自律神経が乱れるメカニズム
自律神経が乱れる要因として、交感神経と副交感神経のバランスの崩れが挙げられます。自律神経の働きに異常が生じると、理由もなくイライラするケースがあるのです。
自律神経の働きが正常な場合は、交感神経と副交感神経が適切に切り替えられます。しかし、精神的なストレスに加えて生活リズムやホルモンバランスに乱れが生じると、切り替えがスムーズに行われなくなり、交感神経が優位なままの状態が継続します。自律神経が正常に働かなくなることでイライラしやすくなり、怒りっぽくなってしまうのです。
イライラするのは自律神経失調症の可能性も
自律神経の乱れによるイライラの場合は、「自律神経失調症」である可能性があります。自律神経失調症の特徴やチェック方法をご紹介するので、ぜひご覧ください。
自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、自律神経を構成する交感神経と副交感神経が、バランスを崩すことで発症する病気のことです。症状はイライラするだけでなく、身体と精神の両方にさまざまなものが現れるとされています。以下に自律神経失調症による主な症状をまとめました。
【自律神経失調症の主な症状】
身体的な症状
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 便秘
- 発汗 など
- 精神的な症状
- イライラ
- 落ち込み
- 不安感 など
自律神経の乱れにより自律神経失調症を発症したとしても、適切に対処すれば症状は改善します。まずは十分治せる病気 であることを覚えておきましょう。
自律神経失調症をセルフチェック
「日常のイライラが病気に関係しているのではないか」と悩んでいる方は、まず自律神経失調症のセルフチェックをしてみましょう。身体的症状と精神的症状をまとめたので、当てはまる項目がないか確認してみてください。
【自律神経失調症のセルフチェック】
身体的症状のセルフチェック
☑頭痛や肩こりに悩まされることが多い
☑喉が詰まる感じがする
☑めまいや身体のだるさ、腰の痛みがある
☑胸に圧迫感があり、苦しい
☑よく下痢や便秘になる
☑手足がしびれたり、震えたりする
☑精神的症状のセルフチェック 不安になるときやイライラするときがある
☑集中力や物事の決断力が低下している
☑将来に自信が持てない
☑仕事に対するやる気が低下している
☑目覚めが早くなったり、気分がすっきりしなかったりする朝がある
☑突然、死にたい感情が芽生える
なお、セルフチェックをして該当する項目がなかったとしても、気がかりなことがあったら医療機関などに相談することをおすすめします。
自律神経の乱れを改善する方法
イライラの原因が自律神経の乱れである場合、交感神経と副交感神経のバランスを整える対処が必要です。ひとつずつ確認し、できることから始めましょう。
ストレスの解消
日常のイライラを防ぐためには、精神的なストレスを少しでも解消することが大切です。好きなことや喜びを感じることに時間を割くと、ストレスが発散できリラックスにつながります。
【ストレス解消に効果的な取り組み】
- ジョギングや散歩など軽い運動を行う
- 旅行や読書、ショッピングなど好きなことを思いっきり楽しむ
- おいしいものを食べる など
ストレスを溜め込まず、周囲の方々に話すのも効果的です。ちょっとした悩みや気になることも相談できる相手を探してみましょう。お風呂に浸かって、ゆっくり身体を休めることもストレス解消には有効な方法です。
十分な睡眠をとる
自律神経を整えてイライラする頻度を抑えるには、睡眠時間もしっかりと確保する必要があります。睡眠時間が短くなると生活リズムが崩れ、自律神経の乱れを引き起こし、イライラにつながりやすくなるためです。規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
食生活を見直す
適切な食生活に取り組むだけでも、自律神経が整えられて、イライラすることが減る可能性があります。過度なダイエットはなるべく避け、朝昼晩しっかりと食事をとりましょう。お酒の飲み過ぎも控えるのがおすすめです。
また、外食する際は栄養にも気をつけてください。気持ち多めに野菜をとるなど、バランスのとれた内容を心がけましょう。
イライラする症状が出る病気はほかにもある
イライラする原因が自律神経の乱れではない場合、ほかの病気が考えられます。主な症状にイライラすることが含まれている病気について、下記でご紹介します。
統合失調症
統合失調症とは、脳の神経伝達物質に異常が出ることで発症する病気 です。イライラすることのほか、頭痛や不安感、音に敏感になるなどの症状 が見受けられます。
うつ病
うつ病とは、「セロトニン」や「ノルアドレナリン」といった神経伝達物質が減少することで発症する病気とされています。イライラするだけでなく、憂うつな気持ちや食欲低下などの症状がうつ病のサインです。
双極性障害
双極性障害とは、身体的にも精神的にも活発になる躁状態と、うつ状態を交互に繰り返す病気のことです。躁状態のときにイライラしやすく、落ち着きもなくなり、口数が多くなる傾向にあります。
PMS(月経前症候群)
PMSとは、女性ホルモンである「エストロゲン」「プロゲステロン」の量が増減することが原因とされる病気です。生理の約3~10日前から頭痛やイライラ、吐き気などさまざまな症状が現れます。
更年期障害
更年期障害とは、女性ホルモンの分泌量が低下することで発症する病気のことです。イライラすることや発汗、不安を感じることなどが多くなります。
まとめ
何気ないことにイライラする場面が増えると、それだけで精神的な負担につながります。イライラが新たなストレスになることもあるので、なるべく早い段階で対処することが大切です。
安昇接骨院では、患者様に寄り添った診療を心がけています。高見沢周辺でイライラなどの悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。