動悸・息切れ
2024年07月04日

40代女性の動悸や息切れは更年期の症状?原因や対策もあわせて解説

今までは元気だったのに、突然動悸や息切れを感じるようになったとしたら、それは更年期のサインかもしれません。効果的な対策を実践することで、症状の改善も期待できます。

そこで今回は、40代女性の動悸や息切れについて、原因や対策方法を解説します。急な動悸や息切れに不安を感じている方は、ぜひご一読ください。

動悸・息切れとは

動悸や息切れは、どちらも心機能の低下 などにより現れる症状のことです。動悸と息切れを細かくみると症状などは異なりますが、セットで取り扱われる ことも多くあります。

動悸とは、脈拍が乱れる症状のことです。心拍の動きが通常よりも速い、あるいは強いと感じる症状も同じく動悸 と判断できます。胸が急にドキドキする、運動していないのに脈が速くなるなどが動悸の具体的な症状 です。

一方で息切れとは、息をしたときの不快感など呼吸に関する症状のことです。息切れの例としては、短い距離を移動しただけで息が切れる、いつもと違って呼吸がつらいなどの事例 が挙げられます。

動悸・息切れの原因

40代女性が動悸や息切れになる原因は、主に更年期にともなう自律神経の乱れです。また、生活習慣や日常のストレス、不安感が動悸や息切れを招くこともあります。

更年期による自律神経の乱れ

40代女性は、更年期を迎えたことで動悸や息切れを起こす方がいます。更年期は自律神経が乱れやすく、心機能の働きにも支障をきたすことがあるためです。

女性の体内では、脳にある視床下部から受けた指示にしたがって、卵巣がエストロゲンを含む女性ホルモンを分泌します。しかし更年期を迎えた卵巣は働きが低下していくため、以前のような量の女性ホルモンを分泌することは困難です。

脳は女性ホルモンを分泌するよう命令を出しますが、更年期の場合は伝達がうまくいかず、視床下部の機能にも異常がみられるようになります。すると、視床下部と関係の深い自律神経もバランスを崩し、心拍をつかさどる機能などにも影響が発生し、動悸や息切れにつながります。

更年期は平均50代後半まで

更年期にともなう症状は、一般的に50代後半を迎えると緩和する方が多いとされています。更年期の定義は、閉経するタイミングからの前後を含む10年間です。日本人女性は平均約50歳で閉経を迎えるため、更年期は40代半ばから始まり、50代半ばに終わると考えられます。

なお、人によっては40代前半または50代後半になってから閉経を迎えるなど、タイミングは個人差による影響が大きいです。平均よりも閉経が遅れた場合は、更年期が終わる年齢も後ろ倒しになると考えておきましょう。

生活習慣

動悸や息切れは、嗜好品とも関係が深いです。カフェインが多く含まれる飲み物やお酒、タバコは自律神経を刺激する作用があり、心拍の乱れなどにつながる恐れがあります。毎日コーヒーやお酒を何杯も飲む、あるいは休憩中にタバコを吸うなどの習慣が身についている方は気をつけましょう。

ストレスや不安感

動悸や息切れは、ストレスや不安な気持ちになることも原因のひとつです。人はストレスや不安を感じると、自律神経のバランスを崩しやすくなります。

ストレスを長く受け続けると、次第に動悸や息切れなど、さまざまな症状が出現します。仕事など原因に心当たりがある方は、ストレスによる動悸や息切れの可能性があるかもしれません。

動悸・息切れの対策

動悸や息切れへの対策としては、生活スタイルの見直しや呼吸の仕方などに気をつけるのがおすすめです。日々の動悸や息切れにお悩みの40代女性は、ぜひ試してみてください。

【動悸や息切れへの対策方法】

  • 食生活の乱れ改善
  • 嗜好品の見直し
  • 運動
  • ストレス発散
  • 腹式呼吸
  • 病院を受診

最初からすべての方法を取り入れようとすると、かえってストレスになることもあります。気軽にできるもの、長く続けられるものなど、自分に合った方法を選んでください。

食生活の乱れ改善

40代女性は食生活を見直すことで、更年期による動悸や息切れを改善できる可能性があります。食生活の乱れは自律神経のバランスを崩し、身体の不調につながるためです。

食事は朝昼晩、1日3食とることを心がけましょう。ただ食事をするのではなく、栄養バランスの良いものを食べることが大切 です。主食と汁物、主菜、緑黄色野菜を含む副菜に加えて、飲み物とデザートに牛乳とフルーツを用意すると良いでしょう。

また、大豆製品はオリゴ糖やカルシウムのほか、女性ホルモンと同様の成分「大豆イソフラボン」が含まれている食材です。豆腐や納豆など、好きな食材を毎日の食事に加えてみてください。大豆製品は、女性ホルモンと同様の成分「大豆イソフラボン」が含まれているため、豆腐や納豆など を毎日の食事にプラスしてみるのがおすすめです。

嗜好品の見直し

カフェインを含む飲み物やお酒、タバコを控える、もしくは止めるのも更年期にともなう動悸や息切れの改善に効果的です。自律神経を刺激して症状が出る可能性があるため、避けたほうが良いでしょう。

コーヒーが好きで1日に何杯も飲むのであれば飲む量を減らす、カフェインが含まれていないコーヒーを飲むなどの対策がおすすめです。タバコを吸う方は禁煙に取り組んだり、ほかに気分転換できるものを見つけたりすると良いでしょう。

運動

40代女性の動悸や息切れは、軽い運動を日常的に取り入れると軽減される可能性があります。自律神経の乱れを防ぐためにも、規則正しい生活を送ることが大切です。日中の活動量を増やすことで、良質な睡眠がとりやすくなります。

更年期の方におすすめしたい運動はウォーキングや体操、ストレッチなどです。近所のお店まで早歩きする、友人とスポーツをするといった運動も効果が見込めます。

ストレス発散

動悸や息切れを少しでも軽減するには、ストレスを溜め込まないことが重要です。ストレスは自律神経を乱し、さまざまな症状を招く原因のひとつであるため、定期的にリフレッシュすると良いでしょう。 友だちと会って話をする、お気に入りの音楽をかける、旅行に出かけるなど、好きなことに没頭できる時間を積極的につくってみてください。

ストレスを発散する方法は、人それぞれです。まずは好きなこと、気分転換できることを探し、見つかったら日常生活に取り入れてみましょう。大きなストレスを抱えているようであれば、身近な方に相談するのも有効 です。

腹式呼吸

呼吸が浅くなったり、息苦しくなったりしたときには、ゆっくりと腹式呼吸をしてみましょう。呼吸を整えることで症状が軽くなる可能性があります。

まずは肩の力を抜き、鼻から息を吸い込みつつ、お腹をふくらませましょう。吸い込んだ空気は一気に吐き出さず、時間をかけてお腹をへこませながら少しずつ吐き出し、これを数回繰り返します。

漢方薬

動悸や息切れには漢方薬も効果的です。ドラッグストアなどで市販されており、手軽に入手できるものも多いです。

動悸や息切れへの効果が期待できる漢方薬として、「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」が挙げられます。ストレスを溜め込みやすい方、めまいをともなう方などにも効果があるとされています。

まとめ

40代女性で激しい運動をしていないにもかかわらず、動悸や息切れが現れる場合は更年期が原因の可能性があります。症状を軽減するためにも、食生活の見直しやストレス発散など、更年期におすすめの対策方法をぜひ実践してみてください。

安昇接骨院では、更年期障害をはじめとしたさまざまな症状の治療にも対応しております。動悸や息切れなどの更年期症状にお悩みの方は、高根沢町にある当院へお気軽にご相談ください。