自律神経
2024年08月02日

自律神経の整え方とは?食事内容の改善や運動などの効果を解説

なんとなく感じる身体の不調には、もしかすると自律神経の乱れが関係しているかもしれません。乱れた自律神経は、生活習慣の見直しなどで改善することもあります。今回は自律神経の整え方について、自律神経の働きや乱れる原因などとあわせて解説します。自律神経に関して疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。

自律神経とは?

そもそも自律神経とは、心臓や胃腸の働きなど、私たちが生きていく上で必要な身体活動の維持を担う神経のことです。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」で構成 されています。

交感神経と副交感神経の機能

交感神経と副交感神経は対の役割を持つのが特徴です。活動時は交感神経が優位に働く一方、安静時は副交感神経の働きが優位になります。お互いが正常に働くことで内側のバランスが保たれ、心身ともに元気な状態で生活できる のです。

自律神経の働きは臓器全般に作用する

自律神経の働きは臓器全般におよぶとされており、交感神経と副交感神経が入れ替わるようにして機能するのが特徴 です。交感神経と副交感神経の主な働きについて、以下の表にまとめました。

【交感神経と副交感神経の主な働き

交感神経(活動時) 副交感神経(安静時)
心臓 心拍数が上がる 心拍数が下がる
肺(呼吸) 呼吸が速まる 呼吸が落ち着く
胃腸 働きが抑えられる 働きが活発になる
瞳孔が開く 瞳孔が閉じる
筋肉 緊張する 弛緩する
かきやすくなる かきにくくなる

自律神経が整っているときは、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われ、臓器や筋肉など身体機能も正常に働きます 。なお、自律神経は無意識で働いている状態であり、直接コントロールすることはできません。

自律神経の乱れの原因は?

交感神経と副交感神経がバランスを崩し、自律神経に乱れが生じるのは、ストレスや不規則な生活習慣が主な原因と考えられています。

【自律神経が乱れる原因】

  • ストレスに長時間さらされる
  • 生活習慣が乱れる
  • ホルモンバランスが崩れる
  • 病気の影響を受ける 

ストレスを受けたときは一般的に交感神経の働きが優位になり、心拍数が上昇したり呼吸が大きくなったりと、身体は活発な状態です。自律神経が正常であれば、一定時間を経て副交感神経のほうが優位になります。しかし、ストレスにさらされる時間が長くなると切り替えがうまくいかず、交感神経の働きが続いてバランスの乱れにつながってしまう のです。

また、身体は約24時間をひとつの周期としており、自律神経もこのサイクルのなかで働いています。ところが、朝型から夜型の生活に移行したり、寝不足が続いたりして生活習慣が乱れると、サイクルに狂いが生じて身体に悪影響をおよぼす事態へと発展 してしまいます。

自律神経のバランスを保つには、女性ホルモンも大切です。万が一ホルモンバランスが崩れると、一緒に自律神経も乱れる恐れがあります。そのほか更年期障害や糖尿病、パーキンソン病などの病気にともなう影響により、自律神経に乱れが生じているケース も考えられます。

自律神経の乱れが原因で引き起こされる症状

自律神経の乱れにより現れる症状は、身体的なものから精神的なものまで多岐にわたります。

【自律神経の乱れによる症状】

身体的な症状
タイトル
・頭痛
・肩こり
・めまい
・耳鳴り
・下痢 など
精神的な症状 ・イライラ
・集中が途切れやすい
・情緒不安定 など

今抱えている悩みに該当する症状がある方は、自律神経が乱れているかもしれません。自律神経の整え方を確認し、実生活に取り入れることをおすすめします。

自律神経の整え方

自律神経の整え方は複数あります。無理なく継続するためにも、実践しやすいものを選んで取り組んでみることが大切です。

自律神経の整え方①生活リズムを整える

生活リズムを整えると、交感神経と副交感神経を正常に切り替えられるようになります。不規則な生活を送っている自覚がある方は、ぜひ一度ご自身の生活を見直してみてください。

【生活リズムの整え方】

  • 十分な睡眠をとる
  • 食事の時間を一定に保つ

睡眠時間が短い方は、なるべく長く眠る習慣を身につけましょう。昼夜逆転の生活をしている方も、夜に寝て朝早く起きるよう生活を改善するのがおすすめです。また、起床時に朝日を浴びると体内時計が整います 。スマートフォンやパソコンなどを見ると交感神経の働きが優位になり、脳が覚醒 するため、就寝前の操作は避けましょう。

食事を毎日同じような時間にとることも、生活リズムを整えることにつながります。自律神経の働きが整うので、平日・休日問わず、無理のない範囲で時間をそろえるようにしてください。とくに朝食は、副交感神経から交感神経に切り替えられるだけでなく、交感神経の働きにも重要です。朝食を食べていない方は、この機会に朝食をとるようにすると良いでしょう。

自律神経の整え方②食事内容を改善する

乱れた自律神経の働きを整えるには、食事内容の改善も効果的な対策のひとつです。交感神経が優位なときはハーブティーで、副交感神経が優位であれば食べ物などで改善を図ってみてください。

ハーブには気持ちを落ち着かせる効果があるものが多く、ストレスや不安を抱えているときに有効とされています。レモンバームやジャーマンカモミールなどを使用したハーブティーが良いでしょう。

食べ物は、交感神経を活性にする香味野菜やスパイスが良いといわれています。生姜やニンニク、ナツメといったものを摂取するようにしてください。ナッツや米油など、ビタミンEを含む食べ物を取り入れるのもおすすめ です。

自律神経の整え方③適度な運動などでストレスを解消する

自律神経に悪影響をおよぼすストレスは、定期的に解消することが重要です。ストレスを溜め込む前にリフレッシュすることで、交感神経と副交感神経のスムーズな切り替えが妨げられるリスクを抑えられるでしょう。

【ストレスの解消方法】

  • ウォーキングや体操などで適度に運動する
  • 読書や音楽を聴くなど趣味に没頭する
  • 悩みや不安を相談する など 

ストレスを解消する方法は人それぞれ異なります。好きなこと、嫌なことを忘れられるものが何か考え、日常生活に取り入れてみましょう。

自律神経の整え方④アロマをお風呂や生活に取り入れる

入浴シーンや普段の生活にアロマを使用すると、良い香りをかぐことでリラックスでき、自律神経の乱れが整いやすくなるでしょう。お風呂にはラベンダーまたはサイプレスのアロマを用いると、疲労回復にもつながるのでおすすめです。

日常使いであれば柑橘系やラベンダー、ハーブ系などをお部屋によって使い分けると良いでしょう。アロマを水に垂らしたり、空間にスプレーで吹きかけたり して、お好きなアロマを楽しんでください。

自律神経の整え方⑤サプリで自律神経を整える

食事の時間や食べ物を見直すのが難しい場合は、サプリを利用するのも有効です。自律神経の乱れを誘発する諸問題に対するサプリは、さまざまな種類のものが市販されており手軽に入手できます。サプリを飲む場合は、ストレス緩和やホルモンバランスを整えるもの など、用途に合わせて選びましょう。

自律神経の整え方⑥ゆっくりと呼吸する

自律神経は、呼吸法でもある程度整えられます。浅い呼吸を速く行うと交感神経が、深い呼吸をゆっくりすると副交感神経が優位に働くとされている ためです。自律神経の整え方としては、腹式呼吸が適切です。

【腹式呼吸の方法】

  1. お腹をふくらませるように、鼻から息を吸い込む
  2. お腹をへこましながら、口から10秒間で息を吐き切る

腹式呼吸は、1回につき3セット行うと心拍数が少しずつ落ち着きます 。どこでも実践できるので、ぜひ試してみてください。

まとめ

自律神経は自らの意思ではコントロールできないため、効果的な整え方を実践することが重要です。ぜひ今回ご紹介した内容から、無理なくできるものを参考にしてみてください。

安昇接骨院では、身体の不調に関するさまざまなお悩みに対応しています。高根沢町周辺にお住まいの方は、ぜひお気軽にご来院ください。